2026/10/02
地盤改良は、軟弱地盤の支持力不足や圧密沈下、液状化などの問題に対処するため、地盤自体の性質を改善する工法の総称です。原位置でセメント系固化材と土を撹拌混合する深層混合処理工法は、広範囲の強度増加と沈下抑制に有効で、施工深度や改良率を調整しやすいのが特長です。これに対し、サンドドレーン・ペーパードレーン工法は鉛直排水材を打設して圧密を促進し、残留沈下や施工期間を短縮します。ほかにも表層を良質土と置き換える置換工法、薬液を注入して固結させる薬液注入工法、地盤を締め固める締固め工法などがあり、対象層の厚さ、土質、構造物の重要度、工期、経済性を総合して選定します。
鋼製杭工法は、鋼管杭やH形鋼杭などの既製の鋼材を支持層まで打ち込み、上部構造物の荷重を地盤に伝達する基礎形式です。施工法には打撃工法、圧入工法、回転貫入工法、中掘り工法などがあり、周辺地盤や近接構造物への影響、騒音・振動、施工可能な土質に応じて使い分けます。工場製作の既製杭であるため品質が均一で管理しやすく、コンクリート杭に比べて曲げ耐力や靱性に優れ、溶接継手により長尺化や大深度施工にも対応できます。支持力の確保が確実で、工期短縮や狭小地施工にも利点があります。
軟弱層が厚く、改良だけでは沈下を抑えきれない場合や、大きな鉛直荷重・水平力を受ける構造物では鋼製杭が適します。両者を併用し、地盤改良で側方流動や沈下を低減しつつ、鋼製杭で確実に支持力を確保する複合的な設計も広く行われています。
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