2026/10/01
ランチェスター戦略は、第一次大戦中に英国の技術者F.W.ランチェスターが導いた戦闘の法則を、田岡信夫が経営に応用した日本発のマーケティング理論である。
第一法則(一騎打ちの法則)は、刀や槍による個別戦闘では戦力が「兵力数×武器性能」の和で決まるとする。第二法則(集中効果の法則)は、銃砲による確率戦闘では戦力が兵力数の二乗に比例し、数の差が圧倒的な優劣を生むとする。
この違いから、強者は第二法則に従い、広い市場に大量の兵力を投入して総合力で戦う。弱者は第一法則に従い、狭い局地戦を選び、一点集中と差別化で戦う。広い戦場で強者と正面衝突すれば二乗の差で必敗となるためだ。
具体的には「弱者の五大原則」(局地戦・一騎打ち・接近戦・一点集中・陽動作戦)と「強者の五大原則」が示される。市場を細分化し、そこで1位を取れる領域を探すのが基本で、シェア差が3倍以上あれば弱者は勝てないとされる。
現代でも新規事業や中小企業の戦略立案、営業ターゲットの絞り込みに広く使われている。