2026/10/15
仁和寺は、京都市右京区御室にある真言宗御室派の総本山の寺院である。888年(仁和4年)、宇多天皇が父・光孝天皇の遺志を継いで創建したのが始まりで、代々皇子や皇族が住職を務めたことから「御室御所」とも呼ばれた。平安時代から明治時代まで門跡寺院として高い格式を保ち、現在も広大な境内に金堂(国宝)や五重塔、御殿などが並ぶ。金堂は江戸時代に御所の紫宸殿を移築したもので、当時の宮殿建築を伝える貴重な建物である。春には遅咲きで知られる「御室桜」が咲き、桜の名所として親しまれている。御室桜は樹高が低く、ほかの桜が散ったのちに咲き始めるため、多くの花見客でにぎわう。二王門は江戸時代の再建で、知恩院・南禅寺の門と並ぶ「京都三大門」のひとつに数えられる。境内の御殿では宸殿や霊明殿、白書院などを見学できる。1994年には「古都京都の文化財」の一つとしてユネスコの世界文化遺産に登録された。境内は四季を通じて参拝者が訪れ、京都を代表する寺院のひとつとなっている。